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撹拌方式の比較:反転、スティック、ローテーション現像
反転・スティック・ローテーションの各撹拌方式が現像液を乳剤面にどう流動させるか、それぞれが残すパターン、そして均一性とコントラストへの影響を解説する。
、Simon Lehmann 著 Editor
フィルムは露光時間が長くなるにつれて感度を失う。露光計は「光量を半分にして時間を2倍にしても露光量は変わらない」という前提で動いているが、ある光量より低くなるとその前提は崩れ、数秒間開いたままのネガは測光値が予測するより低い濃度しか記録しない。これが相反則不軌だ。ほとんどの感材では露光時間とともに補正量が増し、さらに現像調整まで必要になることも多い。Fujifilm Neopan 100 Acros II が注目される理由は、同等のフィルムの中でほぼ最長の時間にわたって補正量がゼロのまま維持されることにある。
相反則 E = I × t が成立するのは、およそ1/5秒から1/1000秒という狭い窓の中だけだ。その外では露光はE = I × t^p(p < 1)に従う。Karl Schwarzschildは1899年頃にこの効果を近似し、指数として約0.86を用いた。メカニズムはハロゲン化銀結晶の粒子レベルにある。ハロゲン化銀結晶が現像可能になるのは、潜像核が安定したクラスター(還元された銀原子がおよそ4個集まったもの)に成長したときだけだ。通常の光量では光子が十分な速さで到達し、クラスターが壊れる前に形成される。しかし低光量では光子がまばらにしか届かず、不安定な1原子・2原子のサブイメージ核は次の光子が来る前に崩壊し、クラスターは現像可能な閾値に達しない。濃度が失われる——しかも光が最も弱い部分、シャドウで最も大きく失われる。
だからこそ長秒時露光は単に画面全体を均一に暗くするわけではない。暗部のトーンが最初に最も大きく失敗し、明部のトーンは保たれ、ネガはコントラストが伸びる。補正するには露光を増やすだけでなく、多くのフィルムでは伸びたコントラストを元に戻すための現像引きも必要になる。
135フォーマット向け Acros II の現行データシート(Fujifilm Ref. AF3-0258E、2020年)によると、シャッタースピードが120秒未満であれば露光補正は不要とされている。120秒から1000秒の範囲では固定の補正が1つ指定される——レンズ開口を半段(ストップ)増やすことによる +1/2 段(ストップ)の補正だ。段階的な表もなければ、別途の現像変更もない。1000秒(約16.7分)を超えると、フィルムの特性は単に未規定となる。実用上の唯一のルールはこうだ:2分未満は何もしない、16分までは +1/2 段(ストップ)補正し、それ以降はブラケットまたはテストで確認し推測で判断しない。
これは再発売にあたって新たに生まれた挙動ではない。この数値はオリジナルの Neopan Acros(I)から変更なく引き継がれたものであり、同じ120秒の閾値と1000秒までの同じ +1/2 段(ストップ)が指定されていた。Acros II はこの点において、オリジナル感材の特性をそのまま受け継いでいる。
測光値10秒という同一条件で各フィルムを並べると、差は明確だ。
これらのフィルムの多くは1秒あたりから補正を要求し始める。T-Max 100 と Ilford の感材は比較的素直だが、それでも1秒あたりから補正が生じる。Acros II は測光値のまま2分まで直進し、それまで何も要求しない。
静かな夜景を測光すると、f/8 の8秒という読み取り値が得られた。Acros II なら f/8・8秒をそのまま設定し、通常現像する——D-76 1:1 で20°C・10.5分、最初の1分は連続攪拌し、以降は1分ごとに5秒の攪拌。ネガはリールから上がってきたとき、測光計が約束したトーン関係を保っている。
同じシーンを Tri-X 400 で撮影した場合、Kodakのチャートでは8秒の測光値にほぼ +2 段(ストップ)の補正が必要になる。したがって f/4 に開放するか、シャッターを約35秒に延ばす。さらに長秒時露光によってシャドウが伸びているため、コントラストを戻すために現像を約20%短縮する。Acros II のコマは判断が1つ。Tri-X のコマは判断が3つ必要だった。
Acros II は ISO 100/21° のミディアムスピード整整色感(オルソパンクロマティック)ネガフィルムで、0.134 mm のグレー三酢酸セルロース(TAC)ベースを使用している。オルソパンクロマティックとは、可視光域全体に感度を持ちながら赤の応答を純粋なパンクロマティックフィルムより抑えていることを意味する。これにより赤を若干持ち上げ、緑や肌の色調が白飛びするのを防ぐ——トーンスケールが清潔に見える理由の一つだ。
Fujifilm は2つの技術を謳っている:粒子そのものを担う Super Fine-Sigma Grain Technology と、処理安定性を担う P.I.D.C.(Precision Iodine Distribution Control)Technology だ。データシートは ISO-100 白黒フィルムの中で世界最高水準の粒状品質と主張しており、測定値もシャープネスを裏付けている——Microfine・1.0 above base+fog での拡散 RMS 粒状値は7、チャートコントラスト 1.6:1 での解像力は 60 本/mm、1000:1 では 200 本/mm まで上昇する。現像は幅広い処方で無難に行える:D-76 原液で 7.25分 / 20°C、ID-11 で 6.75分、Microfine 原液で 10分、または EI 80 で Super Prodol を使って 4.25分。
この低い粒状性こそが、相反則の挙動を価値あるものにしている。補正なしで90秒間シャッターを開いたコマには、補正による粒子の増大もなく、現像引きもなく、相反則カーブに抗うフィルムで生じるようなシャドウの圧縮もない。クリーンなネガと120秒フラットな相反則特性は、同じ優位性を二つの方向から見たものに過ぎない。
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